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NT2014年2月号感想(連載10回)ダイグの花嫁

Category : F.S.S.
2014年1月19日投稿
2014年1月23日追記
2014年1月27日追記

<お知らせ>
永野護監督作品『花の詩女ゴティックメード』
2014年 全国再上映なるか?
※規定の枚数のチケットが売れなければ再上映されません。企画が不成立の場合、お金は掛かりません。
これを見ないとF.S.S.単行本13巻を理解できません。
永野キャラ・永野ロボットがほんとに動く!
従来のロボットモノとは一線を画する音響!
F.S.S.読者は絶対に見るべきです。
周囲のF.S.S.読者を誘って企画を成立させましょう。

2014/7/4(金) 21:00~@広島
復活上映なるか!?@広島バルト11
https://www.dreampass.jp/e664

2014/7/12(土) 13:00~@福岡
@ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13
https://www.dreampass.jp/e662

2014/7/18(金) 21:00~@大阪
@梅田ブルク7
https://www.dreampass.jp/e665

2014/7/27(日) 17:30~@名古屋
@名古屋ピカデリー
https://www.dreampass.jp/e663

2014/6/29(日) 13:00~@東京
@お台場シネマメディアージュ
https://www.dreampass.jp/e666


ネタバレあるので、連載をまだ読んでいない人、単行本派の人、『花の詩女』未見の人は注意。


※ ※ ※








■ 扉「トホホな.詩女」
  • 連載再開後では初めてのふつうの扉絵。
    トホホの詩女とその他の詩女たちの絵。これまではキャラシートが多かったので嬉しい。トホホな詩女はもちろん初登場で、その正体は不明。『デザインズ4』に詳しいとのこと。ムグミカ、フンフト、リトラなどが候補として挙がるが、私にはわからない。足元に(すえぞうではなく)ラブがいるので、相当過去(もしくは未来?)のキャラクターなのかもしれない。


  • トホホな詩女、着ている服がとてもかわいい。
    ここまでモコモコとしたシルエットの服も珍しい気がする。膨らんだパンツは最近の永野デザインでは定番となっているのだが、今回のようなバルーン状のスカートは初登場だと思われる。作者的には太めのシルエットから覗く細い手/足というモチーフに萌えるのだろう。そういえばたしか作者はどこかで、袖口からちょこんと出ている手(指)に萌える、と書いていたはずだが、トホホの詩女もそうなっている。


  • うしろで歴代詩女たちが騒いでいるのが可笑しい。
    作者が今回のような舞台裏の様子を本編外で好んで描き始めたのは「がんばれエスト」辺りからだろうか。


  • 俳優としてのF.S.S.キャラクター。
    舞台裏といえば、F.S.S.で面白いのは、どうも永野護にとってキャラクターは俳優に近い存在だというところだ。どのキャラクターか忘れたけど、「本編に出るの久しぶりでこんな長いセリフしゃべれるかしら」的なセリフがあった。つまりF.S.S.のキャラクターはセリフをもらって演じているらしい。だから例えば、第5話のクリスティンとユーゾッタが剣聖カイエンに挑むエピソードで、吹き飛ばされたクリスの片腕にむかってファティマ・町が「ますたー!!しっかりして下サイ」とボケているシーンなどは、女優・町がまさにコントの台本をもらって演じている、っていう。



■ 本編 アクト3 ダイ・グの花嫁
  • フンフト、ダイグの真意をクリスに言い聞かせる。


  • フィルモア初代皇帝の母は「里韻(りん)」という名前。たぶん名前初登場。


  • 詩女は夢や理想を支持する立場。
    これはもちろん映画『花の詩女』のベリンと同じ。詩女がまだ巫女とよばれていた時代のムグミカなどはそのようには描かれなかった(私が忘れているだけだったりして)。いったいいつ頃から巫女に夢・理想という属性が与えられたんだろう。F.S.S.では神vs人類というテーマが描かれる(らしい)が、当の人類はといえば映画『花の詩女』で、現実・暴力(騎士)vs理想・言葉(詩女)で争っている。映画のなかでトリハロンと詩女ベリンは互いに歩み寄るのだが、しかしトリハロンが詩女ベリンの神託によって結果的に操られるように皇帝となったことや、あるいはダイ・グの思惑が詩女フンフトの手の内にあったことからすると、騎士は詩女に勝てない。騎士の論理は詩女の論理に勝てない。とすれば、やがては詩女の論理(理想や言葉)こそが人類を代表することとなり、そうして人類は神と対立していくのだろうか。


  • 詩女フンフトの神託きたー。
    歴代の詩女たちが、映画『花の詩女』のときと同じように登場。これはぐっとくる。
    以下、クリスへの詩女の言葉。
    「あなたが倒れないかぎりダイ・グ陛下の望み叶うでしょう…」
    「ダイ・グ陛下があなたを守っているように多くの人があなたを守ることでしょう」
    「でも見守ってくれている人々は見物人でしかありません」
    「本当にあなたを命をかけて守り助けてくれる人々は別の所にいます」
    「意外な人たちがあなたとダイ・グ陛下の歩く道を示してくれます。人は不思議なもの」
    「うらみも悲しみもすべてを大きな微笑で返すのです」

    これが、クリスがダイグのような微笑をたたえるようになるとの設定(デザインズ3)に繋がっていくのだろう。にしても何とも思わせぶりな予言だことだよ。「意外な人」って誰だろうねえ。詩女によればクリスはやがて「フィルモア帝国そのもの」となるらしい。そのものって凄いな。

    どうでもよいが、この歴代詩女たちがフンフトに呼び出されて(?)出るために楽屋で衣装合わせとかお化粧とか必死だったのかな、とか想像するとちょっと笑える。


  • ところで、歴代詩女たちのデザインはいつ頃決定したのか?
    普通に考えれば8年半の休載中だろう。歴代詩女の顔は第5話にすでに出ている(リブート6巻p192)のだが、そこからデザインはかなり変更されているように見える(きちんと確認はしていないが)。おそらくはデザインを完成させると同時に彼女たちの人物設定とその周辺の出来事や歴史も事細かに決定しているのだろうが、それって星団史にして何百年分の設定だか。気が遠くなるね。壮大な話だよ。8年半の休載は伊達じゃない。

(以下追記1)

■本編 アクト3 ダイ・グの花嫁エピローグ-三色の娘-
  • ンビドー湖きたー。
    単語ひとつで盛り上がれるのがF.S.S.の楽しいところだ。
    やがてラキシスとK.O.G.が落ちる、とされているあのンビドー湖。
    ンビドー湖は湖水地方なのだという。湖水地方といえば映画『花の詩女』のサントラ。


  • バシル大王、本編初登場。
    レーダーに「タコ入道」とか言われるキャラクター。肉厚のニットっぽいアウターを着ている。
    唐突に本編に出てきたけど、歴戦のF.S.S.猛者たちにとっては『トレーサー2』で知っているキャラクター。知らないで本編を読むとどんな感じなんだろう、とかちょっと思う。
    クリスティンについて「あの娘は魔女ですじゃ!」「あの娘に関わってはならんのですじゃ!!」。そう言われると確かにフィルモアはクリスに振り回されている。「その魔女の血など絶対残させてはならん」。ということで、元老院ともまた別の思惑で動いているようですじゃ。


  • レーダー8世と冷徹な物語について。
    レーダー8世が久しぶりに登場。顔、昔より丸くなっている気がする。第2話の頃は完全に悪役の顔で、シャープだった。現在は主役国家(フィルモア)の前皇帝という役割なので、顔も丸くなる。作者は常に「物語をたんたんと進める」という言い方をするけれど、描かれ方は常に冷徹でフラットというわけではない。そのときの作者や読者の感情移入の度合いによって、キャラクターの顔はレーダー8のように変化していく。これはF.S.S.特有の現象というわけではもちろんない。マンガという表現には他者性がない、とどこかの批評家が言っていたのはそういう意味だと思う。作者の言う「たんたんと」「冷徹に」「突き放して」描く、というのは、すべては長い歴史のなかの一点に過ぎないという物語の在り方を指しての言葉だ。F.S.S.では、たとえばベリンとトリハロンの交流も、たとえばダイ・グが抱えた困難も、どんな感動的なエピソードも、すべてが相対化されてしまう。それって、少し寂しいことのようにも思う。この気分はクラウン銀河のモナークが記録し続けた”人の記憶たち”に反発したナインの感情と似ているかもしれない、とか本編と無理矢理つなげてみる。

(以下追記2)

  • バシル大王、「あの娘 クリスティンを養女に迎えられてはいかがでしょうか?」とレーダー8に提案。えーっ、とびっくりの展開。しかもレーダーはバシルに言われるまでもなく養女にするつもりがあって、この翌年にはクリスはレーダーの名を継ぐ、という。はは~。


  • そこへ皇女・茄里も登場。
    まだ顔見せはなし。数ヶ月間ひっぱっている。こういう演出って今まであったっけ?覚えていない。
    バシル大王と同じくニットの服を着ている。作者は『リブート』か何かで、ニットを使ったハイブランドのコレクションを絶賛していて、恐らくそれがファティマ・コンコードのニットソックスに繋がっている。皇女のニットもそこからの繋がりか。


  • 皇女、クリスについては自ら始末することも辞さない、という。
    しかし皇女にとってはクリスよりも「裏切り者の処刑が先」。裏切り者の暗殺は天照家典星舎によって妨害されているため、自らが向かう、と。裏切り者って、12巻でレーダー8世と会ってた薔薇の剣聖マドラ・モイライ?と一瞬、思ったけど、でもマドラはフィルモアの騎士じゃないし。やっぱり、フィルモアから出奔したジークボゥのことかな。


  • ファティマ・オディール、初登場。
    名前もデザインも完全新キャラ。デザイン的には全身黒色でメイクも濃く、ファティマにしてはずいぶんとダークな印象。かっこいい。バルーンパンツはなし。手首や足首の羽根のようなアクセサリは一体どんな仕組みなんだろう。フンフトのドレスも裾が羽根状だったけど、これは作者のマイブームか。靴はF.S.S.では珍しいトウシューズのようなデザイン。
    連載再開当初はファティマの体型が過去にないほど細くなっていたのだが、オディールはやや太く戻っている気がする。
    便利なウィキペディアによれば、オディールとはクラシックバレエ「白鳥の湖」の登場人物。通常はオデット(白鳥)とオディール(黒鳥)の両者をバレリーナが一人二役で演じる。らしい。となると、ファティマ・オデットとファティマ・オディールは多重人格か、もしくは姉妹という展開だろうか。
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