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F.S.S.DESIGNS4感想10―アシリア分解構造図

Category : F.S.S.
永野護『F.S.S.デザインズ4』の感想をネタバレとか気にせずに書いてく。
未読の人は注意。

基本的には「デザインズ4」の見出しごとに感想をメモしてます。

■アシリア・セパレート分解構造図の続き
  • 靴・ピンヒール

    中敷までシルバーの透明素材となっている。
    (永野護『F.S.S.デザインズ4』p43)

    そっか、シルバーの透明か。現実の世界でも透明な中敷き(シリコン製)って売ってるし、ありだな。でも中敷きよりもアッパー(靴のソールとヒール以外の部分のこと)の内張りがどうなってるのか気になるんだけどな。

    すべて透けているのだ(シアン婦人のブランドタグ以外は)。
    (永野護『F.S.S.デザインズ4』p43強調引用者)

    うわ、しまった。
    なんてこった。
    「ブランドタグ」とか想定外だ。そりゃ存在するよねシアン婦人ブランドのタグが。
    「シアンブランドのタグはどんな素材でどんなデザインか」って考えるだけで楽しいのに、今まで完全にスルーしてた。もったいない……。

    永野なら「タグは10年ごとにデザインが変わる」とか言って、それぞれ公開しそう。

    F.S.S.グッズで「シアン婦人のタグ」が出たら2000円でも買う。自分の服に貼り付けて遊べる。っていうか、このタグさえあれば気分はファティマじゃん。すげ~。


  • ヘリオス装甲生地キャッチ関節

    装甲生地なので縫製はできず、特殊なツインスイング・キャッチ関節でワンピースの形に仕上げられているのだ。
    (永野護『F.S.S.デザインズ4』p42)

    永野の変な発明きたー!
    アシリアのスーツは縫製していない、という。それってつまり、一般的にいう「服」ではないってことだ。へ~。私たちの知っているもので言うとファスナーに近いか。

    謎の新機構「キャッチ関節」でパーツを繋いでいるだけなので、瞬時にバラバラにすることもできるらしい。すごい。バラバラになるところを映像で見てみたい。でもそれって、わりとふつーにSFにあるアイデアかな?

    SFで思い出したことをメモ。従来のデカダン・スタイルはあえて「SFっぽくなさ」を狙ったデザインだった。作者自身がそのように語っていた。デカダンはいわば洋服だった。プラスチック・スタイルにしてもシルエットは未来的だが、頭部の布地のドレープは洋服の範疇だった。しかしアシリア・セパレートはみるからにSFっぽい。作者が『デザインズ4』で「えすえふの未来のスーツ」(↓に引用してある)と言っているのは、そのような意味においてのことだろう。アシリアは「スカート部がその重さで垂れ下が(p37)」るという設定も含め、洋服っぽさから離れている。硬いヘリオス生地ゆえにドレープがない/できない、というところがアシリアの特徴と言ってもよいかもしれない。SF的なアシリアにあって、やや洋服的なパーツであるマントと提灯パンツは、だからデカダン生地なのであろう。

    このキャッチ関節もツインスイングなのだそう。そもそもツインスイングって何なのか未だによく判らないけど、まぁいいや。

  • アシリアの各パーツについての感想はここまで。
    次は同ページの解説文についての感想。


  • 永野護のフィギュア批判
    よくぞ言った感のあるフィギュア批判が展開されている。以下のように。

    脱線するが、男どもはあまりにもバカばっかりでお姉ちゃんフィギュアのスカートの中を意味もなく必死で作り込んではいるが、「なぜスカートが広がっているのか?」ということをわかっている造形のその手のフィギュアは見たことがない。(後略)
    (永野護『F.S.S.デザインズ4』p43)

    この15年ほどでフィギュア造形のレベルはめっちゃ上がったのだが、どうしても服の表現はおざなりな場合が多い。フィギュア見ていて服の表現に感心した経験なんてほとんどないし。だからいつも言うことだけど、永野が自分でプロデュースした30000円ラキシス模型は、フィギュア造形界への批評であり、挑戦状としてあった。「このレベルまで考えて作れよ」と永野はあのラキシスを通して言ったのだ。しかし残念ながらフィギュアを作る人も買う人も、そこまでは求めていないので、永野の挑戦状は誰にも届かず、フィギュアを作れない私などに届いたりするのであった。ほんの少し、服の構造を考えて造形するだけで、作品の見栄えはずいぶん良くなるのにな。


  • 「半透明」は格好いい

    で、素朴な疑問。「何でアシリア・スーツは透けちゃってるんですかー?」
    ……そっちのほうが格好いいからに決まってるでしょー!えすえふの未来スーツみたいじゃないですか!
    おほほほほ。
    (永野護『F.S.S.デザインズ4』p43)

    あはは(笑)。
    F.S.S.の半透明ロボットって、「ミーハーな永野がiMacから一時的に影響を受けただけ」とも語られてきたが、永野は本気で半透明が気に入っているってことがこの一文で判った。
    MHの半透明デザインは一部では評判がよろしくない。私はとても好きというわけではないが、嫌いでもない。というか、個別のMHへの好き/嫌いは理解できるけど、デザインのなかの要素(この場合は半透明)をもって好き/嫌いという感覚がちょっと判らなかった。が、考えてみればF.S.S.開始当初のMHには重々しくミリタリーな雰囲気があって、だけどそのような要素は時代を経るごとに減っていった。当時のMHの雰囲気が好きな人にとってはなるほど「半透明」はアレなんだろうな。
    話は逸れるが、GTMに怒っている人たちは、そもそもMHだって80年代と00年代でまるで別物だったことを忘れていないか。ダッカスが何かと槍玉に挙げられるわけだが、そもそも80年代のバッシュ(グラード版)と00年代のバッシュ(デコース版)だって相当にちがうし。

    ついでにMHのメモ。
    90年代後半から00年代前半にかけてのMH(たとえばマイティシリーズ、ファントム、ネプチューン、プロミネンス、アルカナサイレン)あたりって、キャラクター性が誇張されたデザインという感じがする。これらのMHには大きなツノ、明るく鮮やかな色、透明な装甲と、わかりやすい要素が揃っている。もしかするとこの時期のMHって、歴戦の読者ではなく当時の小学生のほうを向いたデザインだったのかな、とか思った。かなり今さらの話だが。


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