「花の詩女」再上映

2017年6月、「花の詩女ゴティックメード」が全国で再上映。 https://www.dreampass.jp/m342768

【宮城県:6/24上映】
【千葉県:6/24上映】
【千葉県:6/24上映】
【埼玉県:6/24上映】
【大阪府:6/24上映】
【大分県:6/24上映】
【栃木県:6/25上映】
【愛知県:6/25上映】
【京都府:6/25上映】
【岡山県:6/25上映】
【広島県:6/25上映】
【福岡県:6/25上映】
【長崎県:6/25上映】
【熊本県:6/25上映】
【鹿児島県:6/25上映】

システム上、一定数のチケットが売れなければ上映が成立しない。自分の地域以外もどんどん拡散させてどんどん宣伝しよう。今のところ苦戦しているのは長崎、熊本、鹿児島あたり。

一回見た人もまた見よう。見所はカーテンコールやGTMカイゼリン以外にもいろいろある。たとえば岡田斗司夫も驚愕した「キャラの自然な足運び」。永野護が動画17万枚を費やして一体なにを描こうとしたのか、フラットな状態でもう一度見ておいて損はないと思う。

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F.S.S.デザインズ5感想1―超帝國

Category : F.S.S.
ネタバレあるので注意。
ずいぶん遅くなったが投稿。
基本的に本書の見出しごとにメモ。




『F.S.S.デザインズ5リッターピクト』は判型が小さいということがあらかじめ告知されていたので、あまり期待していなかった。たぶんF.S.S.史上もっとも判型の小さいデザイン画集。しかし、小さなサイズに反して内容は非常に濃かった。デザインズ4よりも濃いかも。デザイン画も新作が100点を越えるといい、「グルメレポート」などテキストとしてのパートも充実している。なるほど画集というよりは読み物としての側面を重視して判型も小さめなのかな、と勝手に納得した。まあ、かつての『キャラクターズ』シリーズも本書と似たようなサイズだったので、その意味では先祖帰りではある。でも次はもっともっと巨大なサイズ(カレンダーサイズとか)でお願いします。


■ 序文~騎士が生まれた理由

AD世紀は生命体としての人類が限界レベルにまで達し、(中略)あふれる情報で人間は大切な実践や経験を積むより先に自らの可能性を否定するネガティブな選択ばかりを尊重するようになっていった。
(『F.S.S.デザインズ5』p4)

これはジョーカー宇宙についての記述だがまるで地球の現代時評のような一節だな。スポーツ遺伝子検査やゲノム編集やなんかを前提に書いているのだろうか。

培った情報に縛られて負の思考しかしなくなった世界は人が種としての老化に入ったとも言える。
(前掲書p4)

またまた老化の話来た。「F.S.S.DESIGNS4感想16―詩女(3)」にもメモしたが、近年のF.S.S.は「老化」がひとつのキーワードになっている。強引に言えば、それは作者自身がモーターヘッドをゴティックメードに置換するという無茶なやり方で「老化」と戦っていることがそのまま世界設計にも反映しているのだ、ということになるかもしれない。

かつて人間が作った「帝国」を上回る星団規模の統治システムとして
「超帝國ユニオ」
と呼ばれていた。
(前掲書p4)

そうだったのか。なんとなく超帝國って「すごい帝国」(と書くと非常に頭が悪そうだが)という意味に理解していたのだが、「帝国概念を超える」という意味なのね。アクセント的には「ちょうていこく」ではなくて「ちょうていこく」という感じなんだね。
(アクセントの高い拍が太字)

ユニオとは社会統制システムのことで、人間の作り上げた巨大な統合機械であり、人類の情報から世界すべてと宇宙の観念までを取り込んだ恐るべきソフトウェアでもあった。
(前掲書p4)

へー。ユニオという単語の初出は「トレーサー1」だったと思うが、こういった説明が来たのはこれが最初かな。永野のマンガ家としてのデビュー作『フール・フォー・ザ・シティ』の「ドウター」を思い出させる設定。これに関しては以下ツイートの指摘になるほどと思ったので勝手に紹介。







星団中に存在したユニオはたったひとりの固体、「ヘリオス・ナ・イ・ン」に終結した。
(前掲書p4)

そういう経緯なのね。

この彼女の体内から生み出されるのが「皇帝」となる人間で、(中略)そして女皇帝と皇帝たちの手足となって動く者たちが女皇帝から次々と産み出されていった。
これが騎士である。
(前掲書p4)

今更だが、ナインが頂点であり親であるなら、ナインを女皇帝とよぶよりは皇帝たちを「男皇帝」とでもよぶようが理に適ってるんじゃないかとふと思った。

史上最大とも言われる人類の粛正によって(中略)あきらめと絶望が人々に訪れた。が、この状態は人々にとってユニオ時代の情報が氾濫する「可能性のない予想された未来」ではなく、「まったく不明な未来」となり、いつしか「希望」を人々は持つようになった。
(前掲書p4)

おもしろい。先の見える社会より先の見えない社会のほうが希望が持ちやすい、というのが永野の見立てであるらしい。なんとなく、かつての古市憲寿の分析――現代の若者は希望をまったく持っておらず絶望しているが、現状が「とりあえず幸せ」であるが故に若者の幸福度はむしろ以前より上がっている――というのを思い出す。

文中の「粛正」のことを言っていると思しき、過去の永野のインタビューを参考に引用しておく。

全人類の8割近くを亡き者にした、とても恐ろしい支配者がかつていて、その支配者への恐怖から崇め奉られてるんだけど、その恐怖の対象をモチーフにしたGTMを作ってみようと思いついた人がいた。
(『ニュータイプ2011年4月号永野護インタビュー』)

文中のGTMとはカイゼリンのこと。

人々は「社会はすべて機械に任せ、人間をデータ化して人類は消える」という選択ではなく、「人類はそのまま生き続ける」という道を選んだのである。
(前掲書p4)

13巻のモナーク・セイクレッドのエピソードに繋がる話。
(20160419追記:現在放送中の「仮面ライダーゴースト」に似たような設定が出ていて面白い。敵組織の人たちの世界がユニオ的な「人間をデータ化して人類は消える」に近いものになっている。現在、敵組織のたこ焼き大好きなダークな王子様が「地球のほうが幸せじゃね?」と思い始めきたという展開で楽しいよ)


超帝國ユニオ・統治システム~炎の女皇帝

ナ・イ・ンの人間としての名前は「アッセルムラトワ・ディスターブ」である。
(前掲書p5)

えっ、そうだったのか。

騎士も、ボルテッツも、ゴティックメードも、バスター・ランチャーもハーモイドシステムも彼女が作り上げたものである。
(前掲書p5)

そう考えると、ナインはF.S.S.の母だな。いつか忘れなければ「ナインがすべてを産んだ」設定がいつから出てきたのか調べる。


ユニオ3炎の女皇帝ナ・イ・ン(キャラシート初出)
白色、金色、赤紫の色合いがとても良い。ドロワーズ的なパンツにミニ丈ドレスという最近の永野らしいファッション。恐らくはミニスカートではなくミニドレスであろう。腰にコルセットというのがちょっと新しい。そしてコルセットの裾がスカート状になっていて、ミニドレスとコルセットで二段スカート、さらにその下にはパンツがあって三段レイヤーという構成。かわいい。

ドロワーズ的パンツの色が良い。かつてのF.S.S.ではあまり見かけなかった(と思う)深い赤色。別珍かベルベットかビロードのような起毛系生地ではないだろうか。と思ったが、よく見ると透けている。どういう構造なのか。白いドロワーズの上に透明赤色のバルーンを重ねた構造? よくわからない。

なかなか好きなデザイン。これも一種の「エンシェント・モード」なのだろうか。「エンシェント・モード」というのはプリンセス・タイトネイブにみられるデザイン様式のことで、作者からは次のように説明されている。

「彼女の服装は今後の天照にも影響を及ぼすエンシェント・モードで、「F.S.S.」の本当のファッションリーダーである。すべてのデザインラインは彼女の様式に向かって引っ張られていくであろう。
(『デザインズ1』p109)

たしかに「デザインズ1」のあの素晴らしい天照キャラシートにはタイトネイブの服に通じるものがある。あの天照デザインはF.S.S.史上でも指折りの凄いデザインだった。この、どこか中華の香おりのするデザインラインは本編初登場時のナインにも共通している。あ、ナインに関しては本編登場前にNT1996年10月号トビラ(リブート5 p335)でCGで登場していたんだった。そこでお披露目された中華なCGキャラシートを見返すと、ドロワーズというかバルーンパンツが既に登場していて、このバルーンが2010年代のアシリア・セパレートにまで繋がっているということに今更、気づく。

今回のナイン、前髪が3本垂れているのだが、垂らさなくていいのに、と私は思う。


超帝國・総帝(キャラシート初出)
何かすごいのきたー! もはやF.S.S.ではないというレベルの異様な雰囲気。古き良き時代のスーパー戦隊のボスのよう。「総帝」なるワードが出てきたのはこれが最初か。しかし前のページでは「皇帝」と書かれていたのだが、どっちでもいいのだろうか。

絶対に素顔を見せない総帝たちであったが、スバースの言葉によれば皆、恐ろしいほどの美形ばかりであったという
(前掲書p5)

笑。なんでスバースにだけ顔を見せているのか。仲良しか。
後のコーラス家?


20160228
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